2026.10 特集
社会を変えるには、仲間が必要だ
社会をより良くしたい。世の中の不条理をなくしたい。これまでの常識を変えたい。そうした想いを原動力に、社会課題の解決に挑む起業家がいます。彼らが目指すのは、単なる事業の成長や利益の拡大ではなく、ビジネスを通じて社会に変化をもたらすことです。 しかし、優れたアイデアや革新的な技術、強い志があれば、社会を変えられるのでしょうか。 社会課題の多くは、長年にわたって形成された制度や商習慣、人々の価値観と複雑に結びついています。一企業が単独で解決できるほど単純ではありません。 たとえば、傘のシェアリングサービス「アイカサ」。使い捨て傘を減らすには、利用者の共感だけでなく、鉄道会社や商業施設、自治体などとの連携が欠かせません。ECの使い捨て梱包を変えようとするcomveyも同様です。EC事業者や物流事業者、消費者などが参加して初めて、新しい仕組みが機能します。 公共性の高い医療領域では、さらに多くの関係者との協力が求められます。ファストドクターは医療機関や行政と連携し、医療を必要とする人に届ける仕組みを構築。医療DXに取り組むヘンリーは、複雑な医療制度と向き合いながら、現場の業務変革を進めています。 いずれも、自社のサービスを普及させるだけでなく、既存の仕組みや関係者と協力しながら社会実装を目指しています。では、社会を変えようとする企業にとって、行政や政府はどのような存在なのでしょうか。規制によって事業を制約する存在なのか。社会課題をともに解決するパートナーなのか。あるいは、サービスを購入する顧客にもなり得るのでしょうか。 この問いに新しい視点を提示するのがLobbyAIです。同社は、一部の限られた人たちが担ってきたロビイングや政策渉外を、より多くの企業が活用できるものに変えようとしています。どれほど理想的な事業でも、行政を含む関係者との合意形成ができなければ、社会実装に至らないことがあるからです。そこには、BtoBやBtoCだけでは捉えきれない、BtoGや官民連携というビジネスの可能性も見えてきます。 社会課題の解決と持続可能なビジネスの成立は、決して相反するものではありません。その両立には、自社だけで完結しようとせず、ともに社会を変える仲間を増やすことが重要なのではないでしょうか。 今回の特集では、異なる領域で社会課題の解決に挑む5社を紹介します。社会を変えるために、誰と、どのように手を組むのか。起業家たちの挑戦から、その可能性を考えます。
掲載記事

傘のシェアリングサービスで「経済とエコは両立できる」の証明に挑戦する丸川。まず目指すのは、年間8,000万本のビニール傘消費量をゼロにすること。

総合商社時代、物流の課題を実感した梶田。売り手・買い手・運び手の関係性を向上させる仕組みと信頼できるパートナーと共に、社会課題の解決に挑む。

「生活者の不安と、医療者の負担をなくす」。掲げたミッションの具現化に執着し続ける、ファストドクター水野敬志の愚直な日々。

“社会課題を解決しつづけたい”という想いを胸に、選んだのは医療のDX。「誰もやらない」をやる逆瀬川の挑戦は、医療の未来を変えるのか。
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およそ8.9兆円分の非効率を解消する。LobbyAI神谷勇太COOが描く、BtoBtoGの未来。
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