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トップFORWARD“何を得たいか”を明確にした先に出会えた、「PE投資と事業会社のタッグによる経営人材の大量輩出と成長企業の大量創出の循環構造」をつくり出すための挑戦(Deep Growth Capital合同会社 代表 樋口様)
FORWARD2026.03.31

“何を得たいか”を明確にした先に出会えた、「PE投資と事業会社のタッグによる経営人材の大量輩出と成長企業の大量創出の循環構造」をつくり出すための挑戦(Deep Growth Capital合同会社 代表 樋口様)

“何を得たいか”を明確にした先に出会えた、「PE投資と事業会社のタッグによる経営人材の大量輩出と成長企業の大量創出の循環構造」をつくり出すための挑戦(Deep Growth Capital合同会社 代表 樋口様)

はじめに

前職では製造業向けAIデータプラットフォームを提供する企業にて、エンタープライズ部門の営業責任者を務めていた樋口様。急成長を続ける組織の中で大きなミッションを担いながらも、ご自身の価値観と環境との間にあるわずかなズレを感じていました。そのズレを解消するために、次なるステージを求めて転職活動を開始されます。
 
転職活動中に提案された求人数は、およそ140案件。なかなか「心から行きたい」と思える求人に出会えない中、エージェントから強く勧められ、興味を持ったのが株式会社Scovilleや株式会社Deep Growth Partnersでした。2025年7月に株式会社Deep Growth Partnersに入社し、2025年12月からはDeep Growth Capital合同会社の代表社員としてPEファンドの立ち上げをはじめ、複数のプロジェクトを牽引している樋口様に、決断の裏側や今後のキャリア像について伺いました。


転職前の状況

前職ではどのような役割を担われていたのか教えてください。

売上高5,000億円以上の製造業のエンタープライズ企業を対象とした営業組織の本部長でした。提供するプロダクトはもちろん、一緒に働く仲間、そしてお客様のことがとても好きでしたし、世界の最大産業である製造業が抱える大きな課題への価値貢献という仕事そのものに大きな意義を感じていました。

ただ、ふたつのギャップを感じるようになりました。結果的にそれらのギャップを埋めることが難しく、退職をすることになります。

具体的には、どのようなギャップだったのでしょうか?

ひとつは、自分の仕事の価値観との違いがあると感じた点です。前職では代表が強力に事業を牽引するフェーズにおいて、私はその実行を担う役割でした。ただ、私自身が元々ベンチャーで経営者だったこともあり、自分で事業の方向性を考え、会社や組織を動かしていきたいという想いが強くなっていったのです。前職での仕事を通じて改めて自身のタイプを認識し、自律的に物事を考え、意思決定した上で行動したいと考えるようになりました。

もうひとつは、働き方のギャップです。グローバル展開に伴う時差、及び日中の多忙さにより、早朝、夜中のMTGが続いておりました。また、毎日全国の工場を飛び回る営業活動という事業特性や、他部門、メンバーとのMTGの多さなどから拘束時間も長く、自分で考える時間を取ることが難しい環境でした。そのため「この働き方をずっと続けるのは難しい」と感じました。

私は仕事が好きなので、1日中働くことは苦ではないのですが、自分で考える時間をしっかり確保したいタイプです。しかし、その「考えを深める時間」を確保することが難しく、また正直、日々の生活をこなすのに必死で頭も働かなくなっていきました。結果、この働き方を5年、10年と続けるイメージが持てなかったというのが正直なところでした。

なるほど。自分が求める仕事の仕方、価値観や働き方との間にギャップを感じたということですね。

そうですね。移動と会議に追われ、拘束時間が長く思考を深めるための時間確保が難しい。また、そこまで体力に自信があるわけでもない中で、毎日遠方の出張続きという生活も「長くは続けられない」と感じた原因だったと思います。そこで、一度環境をリセットしようと思い、退職して転職活動を始めました。

転職活動について

転職活動はどのように進められたのでしょうか?

まずは信頼する方々への相談やスカウトへの登録など情報収集から始めました。本来は前職で長く働き続けようと考えていたため、このタイミングでの転職は私自身も想定外で、何を求めて転職をするのかということも白紙の状態でした。

また、過去何度か転職を経験していましたが、これまではリファラルでの転職が多く、まともに転職活動をしたのは20年以上前が最後のため、何をするべきかも明確ではありませんでした。そのため、リファラルで転職をするのか、それとも転職活動をするのか、という点から決める必要がありました。

樋口様のご経歴だと、大量のスカウトが届いたと思いますが。

他の方にどれほどのスカウトが届くのかわからないので量の多寡は分かりかねるのですが、目的が情報収集だったので、できるだけ多くの会社と接点を持つようにしていました。
 
ただ、140社ほどの求人を見たのですが、心から「この会社で働きたい」と思える会社に出会えませんでした。非常に悩みました。「このまま行きたい会社が見つからなかったらどうしよう」と不安を感じるようになり、自分で起業することも検討した方がいいかもしれないと考えるようになりました。

そんな状況を打破したのが、現在の会社との出会いだったということですね。

そうですね。エージェントの方からもたくさん連絡をいただいたのですが、私の求めるものが明確でなかったこともあり、なかなか興味がわく提案に出会うことができませんでした。

選考を通じてより深い情報を得たいと考えていましたが、私の志望動機も明確でない場合には、相手方にも伝わっていたと思いますし、応募したいと思える会社も少なく、活動が停滞してしまったのです。

そんなときに、ディプコアの青木さんに提案をいただいたのがScovilleとDeep Growth Partnersでした。初めて見る社名で、他のどのエージェントとも被っていませんでした。事業内容も私が興味を持てるもので、青木さんがすごくプッシュしてくれたこともあり、「そこまでおっしゃっていただくのであれば」という気持ちで応募してみることにしました。

ちなみに、興味を持てたのはなぜだったのでしょう?

応募前の段階では、経営コンサルティング部門と開発組織を両方持つというユニークさに惹かれました。コンサル部門では特定の業界に特化しておらず、様々な企業様の仕事に携われるという魅力がありました。そして、各業界のコンサルティングをする中で見えた業界課題などに対して、自社の開発部門でプロダクト開発をして事業化するという循環を自ら創れるという仕事の魅力も併せ持っていました。

実際に選考を受けてみて、いかがでしたか?

面接に出てこられた方々がとても魅力的だなと思いました。人格的にも優れていると感じましたし、質問される内容も、「そこを聞いてほしかった」と思える内容が多く、今までの自分自身が尽力してきたことをきちんと深掘りしてくださったと認識しています。

また、「PEファンドの立ち上げを予定している」など新しいチャレンジについても話してくださり、すごく興味を持ちました。

実は知人やエージェントに相談する中で、「PEファンドとしていろんな会社に携わり、多くの会社のバリューアップに取り組む仕事は、(樋口に)合っていると思う」と言われることがあり、個人的にもやりがいがありそうだなと感じていました。
 
もちろん、PEファンドの仕事に対して経験やスキルがあったわけではないのですが、だからこそ、既存のPEファンドに入社をするのではなく、ゼロからPEファンドを創るということに魅力を感じました。

それが決め手になったということですか?

私の中では決め手は3点あり、PEファンドの立ち上げはそのうちのひとつになります。既存の枠組みに飛び込んでいくのではなく、枠組みをゼロから自分でつくれる。この自由度の高さやオーナーシップの強さに面白みを感じました。
 
決め手のふたつめは、先ほど申し上げた、コンサルと開発部門を自社で持つことによる事業開発の循環構造を創れることです。コンサルティング会社は世の中にたくさんありますが、開発組織を持つコンサルはなかなかいません。なので、この両方のリソースを持つScoville、Deep Growth Partnersという企業グループが持つ仕事の幅の広さ、深さはとても魅力的だと感じました。

そして最後は、キャッシュフローが安定していることです。過去に自分が経営者をしていた際は来月キャッシュが手に入らないと、、、という鬼気迫る事態が2度ありました。全員の努力でそれを回避した経験はとても学びになりましたが、2度と経験したいとは思わないもので。未上場ながら、財務的に安定していることは素晴らしいと思いました。

なるほど。そういう背景があったのですね。

面接を受けるまでは会社のことはまったく知らなかったので、熱心に提案してくれた青木さんには感謝しています。他のエージェントの提案には出てこない、またあまり世の中には知られていない素晴らしい会社を紹介いただけたと思います。入社後の今でも、私のタイプにマッチしていると感じているし、良い会社を提案してもらえたと思っています。
 
他社にはない提案をいただけるというのは、転職という人生の転換点における意思決定をする立場からすると、とても重要な力だと思います。ディプコア様、青木様には、魅力的な会社を知るきっかけをいただけたことに、繰り返しですが、とても感謝しています。

現在の状況

現在の仕事内容について簡単に教えてください。

Deep Growth Capital合同会社の代表社員としてPEファンドの立ち上げを進めながら、ScovilleのAI HRプロダクトの立ち上げ、アッテルという子会社の経営統合、更にはVenture Capitalの新規立ち上げなど、5つほどの事業に携わっています。
 
個人的には「広すぎだな」という気持ちがありますが(笑)、非常に学びとやりがいのある毎日です。

入社前に期待していた「仕事の面白さ」を存分に感じていらっしゃる印象です。組織やメンバーの方に対して感じていることはありますか?

前職だけでなく、最近所属していた会社と違い、すごく若いメンバーが多いのが印象的でした。新卒入社の若手社員も活躍していて、すごく良いことだと感じています。

若手の方から刺激を受けるものでしょうか?

はい、もちろんです。若い方が活躍されているのは、会社全体にすごい活力を生み出すなと感じています。
 
私も、この若い方々が、いつまでもやりがいを感じ、仕事をし続けたいと思える企業にしていかないといけないと使命感を新たにしています。
 
キャリア形成のために、転職をする選択肢もあってよいと思います。同様に、縁あって入社した会社で、仕事のやりがいを感じながら、経済的なリターンも手にし、長期的なキャリアを作れる環境があることも素晴らしいことだと思います。
 
こういったことが実現できる会社にしていきたいですね。

若手の方が長期的に頑張り続けられる会社にするために、何が必要だと思いますか?

貴重な人生の時間を費やすに値する会社だと思っていただくことだと考えています。
 
個人ごとに何を仕事に求めるのかは違うと思いますが、少なくとも、成長実感(達成感)、連帯感、公平性を持つことと、最終的なキャリアの高さを持つことだと考えています。
 
たとえば、いま私が取り組んでいるPEファンドが軌道に乗れば、様々な業界の企業の経営に携わることができます。自分の実力次第で、投資先の社長や経営陣としての参画もできるし、売却後にはまた別の会社の経営に挑戦するといった幅の広い仕事へ挑戦できるようになります。結果、経済的なリターンも当然得られますし、新たな挑戦が続くわけですから、仕事に飽きるということも起こりえないという環境を提供できるようになります。
 
Deep Growth Capitalは、Scoville、Deep Growth Partnersとともに、その新卒採用力を活かして、新卒から質の高い経営人材を大量に輩出する仕組みを作り上げたいと考えています。
 
この仕組みを作り上げることができれば、PEファンドの業界にも大きなブレイクスルーを生み出せると考えています。現在PEファンドの業界は経営人材の提供の課題から年に2件程度の投資数に収まっていますが、我々は経営人材を内製する強みを基に、年に何十件でも投資できる状態を作ることができるからです。

そうなれば、日本の産業競争力の向上にも寄与できますし、事業承継の問題を抱える日本の課題解決にも大きな力になれると考えています。

この経営人材輩出の仕組みと、圧倒的な投資数と投資先企業の成長を実現する仕組みを両立するビジネスの循環構造こそが、私が実現したいビジョンです。

なるほど。PEファンドと事業会社の強みを組み合わせた新たなPEファンド像の実現ということですね。

はい、日本の課題は、優秀な経営者が不足していることだと考えています。なので、事業承継の課題もまだまだ解決の道筋が見えず、上場維持基準の厳格化に伴うIPOや上場維持自体の難しさに悩む企業が多く存在している状態があるのだと思います。
 
我々が生み出す経営人材輩出と投資の循環構造により、これらの課題解決の一助となることが必須だと考えていますし、そのためにも一緒に働く仲間が常にやりがいを感じ、成長していく環境を作りたいと思います。

最後に

以前の樋口様のように、自分のやりたいことと現状にギャップがあって悩んでいる方もいらっしゃると思います。何かメッセージがあればお願いします。

ふたつあります。まずひとつ目は、今「自分が何を得たいのか」を把握することです。
 
たとえば、いま転職を考えた場合に、「なぜ今転職したいのか、いまの環境では得られないものは何か」をしっかり言語化しておく。私の場合は、自分の力を発揮する方向性を自律的に考えて実行できる幅の広い選択肢がある環境と、自分でじっくり考えを深める時間を手に入れることでした。
 
人によっては「営業力を更に鍛えるために、営業の理屈を学べる仕事がしたい」とか、「経営者になるために、経営について学べる仕事がしたい」、または「とにかく年収をアップしたい」など、いろいろな目的があると思います。なので、まず今、自分は何を得たいのかを明らかにする。そうすれば、次はそれが得られる環境を探せばよく、それは実は今働いている会社の中で見つかるかもしれないし、転職するにしてもその条件に合致する適切な会社を見つけやすくなると思います。
 
ふたつ目は、その会社で長く働くイメージが持てるかどうかも重要だと思います。2、3年で身につくことは少ないと思いますし、転職をしてまで手に入れたいものって、新たなチャレンジも多くあると思うため、短期間で簡単には得られないものだと思います。そのため、手に入れたい何かを得るために長期的に頑張れる環境なのかは、しっかり検討することをお勧めしたいと思います。

(本記事は、2026年3月に実施したインタビュー時点の内容であり、現在とは一部異なる場合があります)

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